資産運用におすすめのETF(上場投資信託)9ポイント

ETF(上場投資信託)の解説

Contents

正しく知って、賢く使おう! ETFってナニモノ?

 

ETFは分散投資に向いており、低コストで個人投資家にとっても有利な金融商品です。

 

一口にETFといっても、その内容と種類はなかなか奥が深いものです。

基礎から理解しましょう。

 

①ETFとは、上場している投資信託のコト

イーティーエフとはエクスチェンジ・トレーデッド・ファンドのことです。

直訳すると、証券取引所で取引される投資信託のことです。

そのため、上場投資信託とも呼ばれます。

 

※つまり、通常の銀行や証券会社で販売している投資信託は、

非上場投資信託というワケです。

 

ETFの特徴をより端的にいうならば

株と投資信託の良いトコ取りの金融商品と言えます。

ETF(上場投資信託)の解説

②指標に連動しているのが特徴

では、そのETFの主な特徴とは何でしょうか?

それは、指標(指数ともいいます)に連動する投資信託である、とうことです。

指標については、次の③で解説します。

 

通常の株式投資などですと、個々の株価の値動きは、

バラバラになりますが、ETFでは指標に連動するようになっています。

そのた、比較的値動きが分かりやすくなっています。、

 

インデックス投資は景気の流れに沿って行う

③指標ってナニ?

それではそのETFが連動することを目指している指標とは何でしょうか?

それは、モノサシのようなものです。

たとえば、代表的な指標の一つに日経平均株価というものがあります。

 

日経平均株価という指標は、東京証券取引所第一部に上場している株、

およそ2000社の中から225社を選定し、その平均点(のようなもの)を数値化したものです。

 

これがどういうことか?

つまり「225社の平均点のようなものを算出すれば、日本経済の平均株価が分かりますよ」ということです。

 

すなわち日経平均株価=日本の株価の勢いを計るモノサシになるということです。

そのため日経平均株価は経済の体温計などと呼ばれています。

 

話を戻しまして、ETFです。

ETFには種類がいくつかありますが、その中でも代表的なものが日経平均株価に連動するETFです。

すなわち、指標(日経平均株価指標)と連動する商品=ETFというワケです。

 

つまり、日経平均株価を指標としているETFを買えば、

225社の株式を同時に保有しているのと同じ分散投資の効果が得られるのです。

 

他にも、指標はたくさんあります。

・TOPIX(東証1部上場企業 およそ200社のモノサシ)

・東証リート指数(不動産のモノサシ)

・MSCIコクサイ (世界の株価のモノサシ)

・S&P500指数 (米国の株価のモノサシ、米国版のトピックスみたいなもの)

日経平均株価は経済の体温計

④ETFには他にもこんな特徴が

ところで、じつは各種指標と連動する非上場投資信託もあります。

つまり、ETFと同じ内容の投資信託もあるのです。

 

ではなぜETFがあるのか?

ETFのメリットは何か?

それを確認しましょう。

 

・非上場投資信託よりもETFの方がコストが安い

ここが初心者と中級者を分ける一つの境となるかもしれません。

投資信託もETFも信託報酬と呼ばれるコストが保有中はずっとかかります。

 

たとえば、投資信託の平均コストは年/1・3%です。

いわば、毎年の利回りがマイナス1・3%であることがすでに確定しているのです。

つまり、運用成績が年/1・3%以上あって、初めて利回りがプラスになるのです。

 

それに対して、ETFは年0・1%程度が主流です。

すなわち運用成績が年/0・1%以上あれば利回りがプラスになるのです。

 

この違いは、ピンとこないかもしれませんが、非常に大きな違いです。

つまり、長期投資をすればするほど、この低コストがプラスの利益を生みだしやすくなるのです。

 

・ETFは市場に上場しているから、どこの証券会社でも買える

(投資信託は証券会社・銀行ごとに扱いが違います)

 

・分配金に元本払い戻し金がないから、効率的に増やしやすい

ETFでは「内包されている株式などの配当は全て投資家に支払いなさい」というルールがあります。

非上場投資信託にはありません。

そのため非上場投資信託では分配金が出たりでなかったり、元本を取り崩されたりします。

投資信託と上場している投資信託の違い

⑤色々な種類があるのがETF

ざっくりこんなETFがあります。

↓のイメージ図をご覧いただくと色々な種類がありますが、全部に投資する必要がある人は少数です。

 

通常は

①の国内の株価指数に連動するETFと

⑤の海外の株価・債券指数に連動するETF

を抑えておけば十分です。

 

ちなみに東証には2016年末時点でおよそ200のETFが上場しています。

株式が4000あり、投資信託が6000近くあるのと比べると、非常に選びやすいのも特徴です。

 

ETFの5つの種類

⑥海外に投資するタイプのETFの注意点

投資対象の指標が海外の株価や債券の場合を考えてみましょう。

一般的に国内株対象のETFよりも分配金などの利回りが高いです。

値動きも大きくなることがあり、大変魅力的です。

 

ですが、為替のリスクに注意が必要です。

目先の利回りに目がくらんで、

「焦って買ったけど大きく円高になってしまって含み損が大きい状態になった」

ということも考えられます。

 

⑦人気があるのはレバレッジ型だけど、ここに注意!

色々な種類があるETFですが、もっとも人気があるのは何だと思いますか?

答えは、レバレッジ型です。

 

何のことか分かりませんね。

簡単に言いますと、株価が上がったら2倍儲かる種類のETFです。

 

このタイプが非常に人気です。

ETF市場のおよそ6割を占めているとも言われています。

 

けれども、読みが外れれば2倍の損失を生みだしかねません。

また、長く持っていても分配金は出ないのも弱点です。

 

そして、レバレッジ型は長く持っていると(乱暴に言うと)値動きが徐々におかしなことになります。

そのため、レバレッジ型のETFは短期勝負が鉄則です。

 

⑧国内だけに投資していると分散できない外国も視野に入れよう

手軽に世界へ分散投資できるのもETFのメリットです。

国内株式だけだといくら買っても、国内に集中しています。

 

これからの投資を考えた場合、日本だけに投資をするのは危険な可能性が高いです。

それは日本のGDP(グロスドメスティックプロダクト=国内総生産)が低いからです。

つまり、日本は低成長の国なのです。

 

投資は基本的に右肩上がりになる投資対象でなければいくら長期投資をしても損をしやすくなります。

そのため、低成長の日本だけに投資資金を集中すると危険です。

もしかすると、今後、日経平均株価なども右肩下がりの時代が来るかもしれません

 

原因の一つは高齢化と人口減です。

そこで、対策として、ETFを使って世界への分散投資を考えるというのが一案です。

少し具体的に言いますと、MSCIという世界株の指標のETFに投資するなどが考えられます。

 

⑨ETFの教科書ならこの2冊が公式!

ちなみに、ETFの銘柄や内容をより詳しく理解したい場合は、↓の本がお勧めです。

東証の公式本ですので信頼度も高いのが特徴です。

ETFのおすすめの本

まとめ

・ETFとは上場している投資信託のコト

・手軽に分散投資ができ、コストも非上場投資信託よりも安い

・上手に使えば世界にも分散投資が可能

・初心者に適していないETFもあるので、注意が必要

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