こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
私はこどものころからジョジョの奇妙な冒険というまんがが好きでした。
もっとも誰でも好きかもしれませんが。
そのジョジョの奇妙な冒険の第七部で大統領なる人物が出てきます。
今回は、この大統領のスタンド(特殊能力を持つ、相棒みたいなもの)と資産運用におけるリスクについてみてみたいと思います。
Contents
リスクとは不確実性
まず基本的なところから。
リスクとは不確実性のことです。
例えば全世界株式群のリターンは一年後に5%かもしれないし、プラスの10%かもしれないし、マイナスの5%かもしれないのですね。
未来のリターンは不確実なことです。
一年が百通りあったら、1標準偏差は7割くらいの確率で起こる
で、統計上はそのリスクの振れ幅を1・2・3標準偏差で表すことができます。
どういうことでしょうか。
例えば、全世界株式群が次のようだとします。
- 期待リターン5%
- リスク20%
この場合、一年後の未来が100通りあれば、およそ7割くらいの確率で1標準偏差内に収まります。
標準偏差というのは、「すごい度」ということです。
つまり、+25~-15%内の値動きに収まるのですね。
3割くらいは2標準偏差内に収まる
で、およそ3割くらいの確率で2標準偏差内に収まります。
つまり、+45~-35%内の値動きに収まります。
コロナショックはこのレベルです。
数%の確率で3標準偏差内に収まる
で、数%くらいの確率で3標準偏差内に収まります。
この場合は、+65~-55%くらいですね。
このレベルは、2008年の世界同時金融危機クラスのショックです。
で、統計上は(もっとひどいショックは確率上は存在するけれど、それはたぶん、ほぼ確立としては無視していいレベルの低い確率だから)この3標準偏差内に収まると思われます。
量子力学のエベレット解釈とは
こんな風に、投資では確率が重要なのですね。
で、近年の投資では量子力学・量子論というのも注目を集めています。
量子論ではエベレット解釈というものがあるそうです。
どういう考え方かといいますと、可能性の数だけ並行世界が同時に存在している、という考え方です。
例えば、いまの私たちのこの世界では2020年にコロナウィルスが発生しましたが、並行世界の中には、コロナウィルスが発生していない世界も同時に存在している、ということなのです。
なんだか不思議な話ですが、現実としてあり得るかもしれません。
ジョジョの奇妙な冒険の大統領のスタンドは並行世界を行き来できる
で、話がジョジョの奇妙な冒険の七部の大統領のスタンドに戻ります。
大統領のスタンドは並行世界を行き来できます。
その世界は、元の世界とよく似ているけど、ちょっとだけいろいろと違う世界なのです。
もしそんなスタンドがあれば、いろいろな並行世界を見て楽しむことができますね。
リスクの振れ幅だけ同時に並行世界が存在しているのかもしれない
そして、現実の投資でも、リスクの振れ幅の幅だけ、いろいろな未来が存在しているのかもしれません。
- 一年後にコロナウィルスが沈静化している世界。
- 一年後に戦争が起こっている世界。
- 一年後にオリンピックが大成功している平和な世界。
どんな世界に私たちは行くのでしょうか。
そして本当に量子力学でいう並行世界があるのなら、私たち自身も多数同時に並行世界に存在し、それぞれちょっとずつ異なる人生を歩んでいるのかもしれません。
そう考えると、とても不思議で楽しいですね。
今回はリスクと並行世界のお話でした。