広島 投資 勉強

Contents

投資信託の値段は、銘柄選びの判断基準になるの?

 

こんな疑問が浮かびます。

なにしろ、投資信託は株式が入っているモノだけで2017年現時点で5400本ほどあります。

 

こんなにあると、迷いますよね。

そこで、一番最初に目に付くのが、投資信託そのものの値段です。

正しくは基準価額(価格ではなく価額・かがく)と言います。

 

結論から言うと「投資信託の値段は、あまり判断基準になりません」

(もちろん、あまりにも不人気で基準価額が単純に減り続けているのは避けるべきです。今回はそれ以外の通常の投資信託のお話です)

 

なぜでしょうか?

カンタンに考えるなら

・安い方がお得な気がしたり

・高い方が人気があるから安心

な気がします。でも、あくまでも気がするだけです。

 

投資信託を選ぶ際に、基本的には値段は関係ないのです。

 

これだけですと、ちょっと良くわかりませんね。

そこで、もう少し投資信託の値段について考えてみましょう。

 

まず、投資信託は一般的に「1万円」からスタートします。

このスタートというのは、投資信託が設定されて、運用が始まる、という意味でのスタートです。

 

つまり、投資信託は基本的に1万円が開始時の基準価額なのです。

で、投資信託というものは「いろいろな金融商品が袋詰めになったような金融商品」です。

ですので、中身の金融商品の値段が変動するたびに、その投資信託の基準価額も変動する訳です。

たとえば、株式だけがたくさん入った投資信託なら、そのたくさんの株式が値上がりすれば基準価額も上昇します。反対に、たくさんの株式が値下がりすれば基準価額も値下がりする訳です。

 

安い時が買い時?

 

「??? じゃあ、安い方が買い時じゃない! 基準価額は立派に判断基準になるじゃない!」

と思いますよね?

これが落とし穴です!

ご注意ください。

もう一度言いますと、基準価額は判断基準にあまりなりません。

 

「言ってることが矛盾している!」

と思うことでしょう。

ですが、思い出してください。

投資信託は1万円からスタートするものでしたね。

つまり、同じような内容の投資信託がある場合、開始時期によって値段がバラバラなのです。

ですから、基準価額そのものは判断基準にならないのです。

 

同じ値動きをしても、基準価額がバラバラなワケ

 

どういうことか?

たとえば「まったく同じ株式だけが入った2種類の投資信託AとB」があるとします。

分かりやすくするためにAは5千円。

Bは1万円としましょう。

このAとBはまったく同じ内容ですから、値動きは同じようになります。ですが、基準価額は違います

 

 

なぜか?

それはスタート時期が違うからです

Aは景気が良い時にスタートした投資信託です。

Bは景気が悪い時にスタートした投資信託なのです。

つまり、Aはスタート時に1万円でしたが、景気が悪くなり株価が下がったから、今は基準価額が半分の5千円になっただけ。

そして、Bは景気が悪い時期に1万円でスタートしたから、景気が悪くても1万円なのです。

では、AとBどちらがいいのか?

乱暴に言うと「どっちでも同じ」です。

(実際には信託報酬や償還期限など比較するポイントはありますが、話を単純にするためにここではまったく同じとします)

 

どっちも同じ内容なのですから、どっちを買っても同じなのです。

ですから、投資信託を選ぶ際には、基準価額はあまり判断基準にならないのです。

 

では何が投資信託の判断基準なのか?

 

今回のテーマ「基準価額」とは関係ないのでサラリと要点だけ触れましょう。

・コスト(信託報酬)

・スタイル(アクティブ・インデックス・バランスなど)

・償還期限(無期限か、近いか・遠いか)

・変動率(大きく下がった場合に損失が許容できるかどうか)

・スタートしてから時間が経っているか?(長く続けられるのは能力が高いという一面もあります)

・・・他にもまだまだありますが、大きくはこのようなところです。

 

くれぐれも投資信託を選ぶ際は

・価格が高い・低い→成績が良い悪い

という単純なワケではないことをご理解いただければ幸いです。

 

皆様の投資の一助になれば幸いです。

 

 

 

関連記事

  1. 中学校に図書寄贈させていただきました。

  2. 短い雑記。お金の置き場所

  3. 節約は投資に勝る?

  4. こども・親子向けの金融教育も承ります

  5. 雑記。効用について

  6. 2021年度の奨学金について①

PAGE TOP